G.4 Migrate Agentを使用したワークロードの登録

ライブマイグレーションのシナリオで、自動検出のかわりに登録と検出にMigrate Agentユーティリティを使用することができます。次のような自動検出が不可能なシナリオで、ソースワークロードの詳細を登録して検出する場合、Migrate Agentの使用が必要になります。

  • ネットワークとクラウド環境との間にサイト間VPNを展開せずに、Migrateサーバをクラウドに展開する場合。

  • 関係する場所(ネットワーク、ソースクラウド環境、ターゲットクラウド環境)の間で、サイト間VPNを展開せずにクラウドからクラウドへのマイグレーションを計画する場合。

  • 企業のネットワークまたはポリシーの制限により、ソースワークロードのインバウンドポートを開くことができない場合。

    WindowsおよびLinuxのワークロードの自動検出に必要なインバウンドポートについては、セクション 2.6.1, 検出の要件を参照してください。

Migrate Agentでは、SMBやNetBIOSなどのインバウンドポートを開かなくてもWindowsワークロードをマイグレートできます。ソースWindowsワークロードのアウトバウンドに必要なのは、HTTPS(TCP/443)とレプリケーションポート(デフォルトはTCP/3725)のみです。ソースLinuxワークロードの場合は、さらにSSHポート(TCP/22)を開く必要があります。詳細については、「セクション 2.6.2, ワークロード登録の要件」を参照してください。

ソースワークロードでMigrate Agentを使用すると、ソースワークロードはデータ転送のためにターゲットワークロードに接続します。この方向は、サーバレベルで制御されます。Migrate Serverでレプリケーションポート方向を再設定する必要があります(SourceListensForConnection=False)。詳細については、レプリケーションポートの接続方向の設定を参照してください。

Migrate Agentは、各ソースワークロードにインストールする必要があります。registerオプションを使用すると、Migrate Agentはワークロード検出をローカルで実行して、その詳細をHTTPS (TCP/443)経由でMigrate Serverに送信します。ワークロードを登録した後、Migrate Webインタフェースを使用して、Migrate Serverインスタンスが展開されているターゲットクラウドへのワークロードマイグレーションを設定します。

登録されたワークロードは、検出されたワークロードと以下の点で異なります。

  • 登録されたソースワークロードのソース資格情報は、Migrate Serverには保存されません。

  • Migrate Agentを使用して、登録されたソースワークロードからWindows PlateSpinドライバをインストール、アップグレード、および削除する必要があります。

  • 登録されたソースワークロードの契約を削除した後、ワークロードからOFXコントローラを手動で削除する必要があります。詳細については、Linuxワークロードのクリーンアップを参照してください。

セクション 22.7, Migrate Agentによるワークロードの登録と詳細の検出で次の手順を確認してください。