12.5 vCloudからAzureへのC2Cマイグレーションの前提条件

12.5.1 vCloudからAzureへのC2Cマイグレーションの展開

VMware vCloud DirectorからMicrosoft Azureへのワークロードのマイグレーションでは、オンプレミスのPlateSpin Migrate Serverをソースネットワークに展開します。オンプレミスのMigrate Serverでは、データセンターとAzure間およびデータセンターとvCloud間に、サイト間VPNゲートウェイが必要です。図 12-6に、Azure、vCloud、データセンターマイグレーション環境のさまざまなコンポーネントの所在とそれらのコンポーネント間の通信を示します。

図 12-6 vCloudからAzureへのマイグレーションのためのオンプレミスのMigrate Server

別の方法として、ターゲットAzure環境でAzure MarketplaceからPlateSpin Migrate Serverを展開することもできます。VPNは必要ありません。Migrate Agentで、パブリックインターネット上のセキュアな通信を使用して、ワークロードをクラウドベースのMigrateサーバに登録します。データ暗号化を使用して、レプリケーション用データのパブリックインターネット上でのセキュリティを確保します。インターネットアクセスとパブリックIPアドレスは必要です。図 12-7に、Azure、vCloud、データセンターマイグレーション環境のさまざまなコンポーネントの所在とそれらのコンポーネント間の通信を示します。

メモ:ブロックベースの転送ドライバをインストール、アンインストール、アップグレードする際には、ソースWindowsワークロードの再起動が必要です。ソースLinuxワークロードでは再起動は不要です。

図 12-7 VPNを使用しないvCloudからAzureへのマイグレーションのためのAzure内のMigrate Server

12.5.2 Azureにワークロードをマイグレートするための要件

ターゲットAzure環境を準備するには、セクション 9.2, Azureにワークロードをマイグレートするための要件に記載されている次の情報を確認してください。

ソースワークロードがターゲットAzure設定によってサポートされていることを確認します。

12.5.3 vCloudからAzureへワークロードをマイグレートするための要件

vCloudからAzureへのワークロードのマイグレーションに、オンプレミスのMigrate Serverを使用するには:

VPNを使用しないvCloudからAzureへのワークロードのマイグレーションに、クラウドベースのMigrate Serverを使用するには:

  • ターゲットAzureネットワーク環境にPlateSpin Migrate Serverを展開します。VPNを使用しないマイグレーション環境が、C2Cで非VPNのマイグレーションの必要条件を満たしていることを確認します。

  • Azureにより、リモートデスクトッププロトコル(RDP)ポート(TCP/3389)とSecure Shell (SSH)ポート(TCP/22)が、ソースワークロードVMのAzureセキュリティグループに自動的に追加されます。レプリケーショントラフィック用のポート 3725、HTTPSトラフィック用のポート 443など、マイグレーションサービスを提供するためにPlateSpin Migrateが必要とするその他のポートも、ソースワークロードのAzureセキュリティグループに手動で追加する必要があります。

  • マイグレーション用のワークロードログイン要件については、表 22-2, ソースワークロードを対象とするマシンタイプと資格情報のガイドラインのWindowsおよびLinuxソースワークロードのログイン要件を参照してください。

12.5.4 vCloudからAzureへの自動マイグレーションのチェックリスト

タスク

説明

ネットワークリソースを準備します。

図 12-6, vCloudからAzureへのマイグレーションのためのオンプレミスのMigrate Server

図 12-7, VPNを使用しないvCloudからAzureへのマイグレーションのためのAzure内のMigrate Server

vCloudからAzureへのC2Cマイグレーションの展開

vCloudマイグレーション環境を準備します。

Azureにワークロードをマイグレートするための要件

PlateSpin Migrate用のAzureソースワークロードを準備します。

vCloudからAzureへワークロードをマイグレートするための要件

ターゲットクラウドプラットフォームを検出します。

セクション 21.4.2, Webインタフェースでのターゲットの検出

vCloud内のソースワークロードを検出します。

オプションで、Migrate Agentを使用してAzure内のクラウドベースのMigrateサーバにソースワークロードを登録できます。

セクション 22.6.2, Migrate Webインタフェースでのワークロード検出

-または-

セクション 22.7, Migrate Agentによるワークロードの登録と詳細の検出

ターゲットワークロードマイグレーションを設定します。

セクション 31.2, VMware vCloud Directorへのワークロードのマイグレーションの設定

マイグレーションを実行します。

セクション 40.0, ワークロードのマイグレーションの実行