HTTP/2 のサポート

概要

HTTP/2 は、WWW で使用される HTTP の大幅な改定版です。このプロトコルは、Google によって開発された SPDY という名前の試験的なプロトコルをベースにしたもので、2015 年に RFC 7540 として公開されました。

HTTP/2 の策定では、パフォーマンスに重点が置かれました。このため、このプロトコルでは HTTP/1.1 に対する様々な改良がなされています。

• HTTP/2 では、クライアントとサーバー間では 1 つの接続のみ使用します。単一の接続で、複数の通信ストリームを並列に処理できるようにすることで、クライアントとサーバー間で複数の接続を確立するオーバーヘッドを低減できます。一方、HTTP/1.1 の接続は、単純なリクエスト/レスポンス パターンのみをサポートします。
• HTTP/2 はバイナリ プロトコルです。HTTP/1.x とは異なり、可読ではありません。
• HTTP/2 では、HTTP ヘッダー用に特別に設計された圧縮手法を使用します。この圧縮手法では、ほとんど同じヘッダーが繰り返し送信されていることが考慮されています。
• HTTP/2 では、クライアントからの明示的なリクエスト無しに、HTTP/2 サーバーがクライアントにリソースをプッシュできます。

HTTP/2 を設定する

Silk Performer の HTTP/2 サポートは、デフォルトでは無効になっています。プロファイル設定で HTTP/2 を有効にし、設定できます。設定 > アクティブ プロファイル > Web (プロトコル レベル) をクリックします。

制限事項

現在、Silk Performer は HTTP/2 による再生のみをサポートしています。基本的に、HTTP/1.1 を使って記録したスクリプトは、HTTP/2 を使って再生できます。 ただし、クライアントが使用する HTTP のバージョンに応じてサーバーが特別なコンテンツを返す場合を除きます。

Silk Performer Recorder はブラウザに HTTP/2 を使用させないため、HTTP 1.1 が使用されます。ほとんどの場合、このことによる記録トラフィックとコンテンツに影響はありません。しかし、通信に使用する HTTP のバージョンに依存してサーバーが異なるコンテンツを返す場合は、HTTP/2 のコンテンツを記録することはできません。